猫の傀儡
台風も過ぎ去り蝉が鳴き始めた夕刻に
お散歩がてらコッペパンとたこ焼きを買いに行く
下町の暮らしは楽しい。
初めて読んだ西條奈加さんの「猫の傀儡」
少し読んで西條加奈さん、時代もの小説家なんだと気が付きちょっと驚く。
(そういえば表紙の絵がいかにもそうではないか。)
読んで行くうちにどんどんとその時代に引き込まれる。
傀儡師に指名された猫のミスジ。
傀儡の阿次郎との活躍が短編でありつつ少しづつ繋がっていく。
遠い様な遠くない様な江戸時代
読み終わった後にセピア色の切なさが心にしみる。
ふと我が家の猫を見るも、とても傀儡師にはなれそうもない。
そういう私も傀儡になる器量はない。
猫といえば子供の頃、実家にいた猫は
まだ幼い私がブランコに乗ってたところを
よその子が取ろうと摑んだら
うちの猫がその子に飛びかかったというエピソードが残っている。
彼女だったら傀儡師になれたかもしれない。